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3DCG 解説T

「日本舞踊『供奴』 〜じぇねれいてぃぶ足拍子〜」

モーションキャプチャを用いたCG制作について

入江 寿弘(日本大学理工学部准教授)

収録された3DCGは西川箕乃助氏の「供奴」の舞踊をモーションキャプチャで計測したデータを元に作成しております。モーションキャプチャは光を反射するマーカという球体を身体に取り付け、周りに並べられた多数の専用ビデオカメラでマーカの位置を計測します。1台のカメラでは捉えられない場合があったとしても、複数のカメラで計測することにより、どこかのカメラで計測ができます。マーカの三次元的な位置を計測することにより、舞踊の手や足など身体の動きを捉えることができます。
3DCGを作成するためにはコンピュータの中で踊ってくれる仮想的な踊り手を用意する必要があります。この3DCG作成にPoserというキャラクターアニメーションのソフトウェアを使用しています。Poserには予め用意されたキャラクターが収録されていますが、舞踊に合わせた衣裳や舞台背景を準備する必要があります。「供奴」の舞台背景は江戸時代の吉原を題材としています。「供奴」を踊るのは舞台の上ですが、3DCGはあたかも江戸時代の吉原の中で踊っているような情景を再現しています。背後に引手茶屋があり、中央に桜の木が植えられ、その前で踊っています。
キャラクターが身につける衣裳も独特の衣裳です。薄い襦袢の上に丈の長い綿入れの着付を重ね着したような状態で裾を折り畳んで後ろにまとめて帯に挟んでいます。前には下がりというものをしています。本来の「供奴」では前半はそのままで、後半は踊っている途中で重ね着した外側の着付を半分脱いだ状態(肌脱ぎ)になって踊ります。CGに再現した場面は後半部分ですが、衣裳はそのまま重ね着した状態で作成しています。今回の衣裳を再現するにあたって、専門の着付師によって着させられた衣裳の三次元計測を行ないました。レーザー距離計を用い3次元の凹凸を測定することにより正確に記録することができます。測定したデータはそのままキャラクターに着用させることはできませんが、衣裳データ作成の参考になります。裾を折り畳んで帯に挟んだ後ろ部分が「大入」の文字に見えるように着付けるのが特色で、このような状況を三次元にするとよくわかります。

衣裳の3次元計測

一般的な「供奴」の衣裳は黒地ですが、レーザー距離計で測定するために衣裳は今回、白地の衣裳を選びました。従って、3DCGで再現した衣裳も白い衣裳としています。足袋も同様な理由から黄色(鬱金)のものを用いました。
3DCGを用いれば実際に舞台がなくとも舞台があるような映像が作れます。また一度踊れば様々な角度から見ることができ、舞台も違う場面で踊らせることができます。幾つかの3DCGのサンプルをご覧ください。

プロフィール

日本大学大学院理工学研究科専攻修了。博士(工学)。米国カーネギーメロン大学に客員研究員として小型無人飛行機の研究プロジェクトに参加、日本大学理工学部でコンピュータ、ロボット等の教育・研究に従事。主な研究業績「センサー・カメラによる姿勢角の検出システムの開発」等。計測自動制御学会、日本機械学会、日本ロボット学会、日本計算工学会、日本知能情報ファジイ学会、日本建築学会所属。

Copyright (C) Nihon University College of Art, Department of Theatre