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「日本舞踊:科学的アプローチと基礎研究」

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発表:「初期女舞図像の系譜−女歌舞伎から寛文美人画まで」

安室 可奈子

(日本大学芸術学部ポスト・ドクター)

要旨

本研究は、桃山末期から江戸初期にかけて描かれた屏風、草紙、肉筆浮世絵等における女舞図像に焦点を絞り、「図像学」と「舞踊学」の二つの領域から、これらの女舞図像の身体や身振りを詳しく分析することを目的のひとつとする。なお当該研究では、女性芸能者の舞踊を総称して「女舞」と仮称している。
本発表では、「風俗図」「洛中洛外図」「名所図」「遊楽図」「舞妓図」「歌舞伎図」等の近世初期風俗画に加え、「寛文美人画」と称される一連の肉筆浮世絵に描かれた女舞図像の成立と展開について概観する。そして、初期歌舞伎舞台が描かれた場面を中心に、遊楽・風流踊、それ以降に生み出された寛文美人画等々の図像伝統を「女舞」というキーワードで結び、比較・検討した結果を美術史的視点から報告する。
その具体例のひとつとして、特にここでは、阿国歌舞伎やその流行に乗じて始められた女歌舞伎・遊女歌舞伎を描いた作例群に着目する。これらの歌舞伎図の展開については、すでに、諏訪春雄氏「絵画資料に見る初期歌舞伎の芸態―若衆歌舞伎―」(『国語と国文学』、1973年)、河野元昭氏「四条河原図の成立と展開」(『近世風俗図譜5 四条河原』、小学館、1982年)、小林忠氏「歌舞伎図概観」(『近世風俗図譜10 歌舞伎』、小学館、1983年)等の論文に詳しく、それらを拠り所に、各作品における人物表現の違いについて類型化し、比較した所見を報告する。
歌舞伎や女舞の演者や舞台を主題とした絵画作品についての研究は、大正以降、先学諸氏によって目録化や個別調査が展開され、膨大な成果が蓄積されてきた。近年、目録の更なる充実という点でその動きが再加速している。本研究は、一方で豊富な画像資料を含む目録を作成中である。様々なアプローチから検索可能なデータベースを構築し、情報技術を利用した教育や研究に貢献できる環境作りも今後の重要な課題としている。

プロフィール

日本大学大学院芸術学研究科芸術専攻博士後期課程修了。博士(芸術学)。日本大学芸術学部非常勤講師。主な研究業績「フランソワ・ジェラール作《プシュケとアモール》(ルーヴル美術館)について―ラ・フォンテーヌのための挿絵と文学的着想源―」(『美術史』第152冊、2002.3)。ORCNANAプロジェクト:2005・2006年度ポスト・ドクター、研究課題「17、18世紀の日本における舞踊図像の系譜研究」、研究発表「初期女舞の図像伝統に関する研究−先行研究と目録化−」(舞踊学会、2006.12、共)。美術史学会・日仏美術学会・アート・ドキュメンテーション学会・舞踊学会所属。

発表者紹介および要旨
丸茂 美惠子 氏
内藤 浩誉 氏
安室 可奈子 氏
田口 文哉 氏
出羽 尚 氏
渡沼 玲史 氏
三戸 勇気 氏
篠田 之孝 氏
入江 寿弘 氏
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