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「日本舞踊:科学的アプローチと基礎研究」

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発表:「日本舞踊の意味生成(創作=鑑賞)の特性について−モーションキャプチャを用いた舞踊研究に向けて」

渡沼 玲史

(日本大学芸術学部ポスト・ドクター)

要旨

本発表では、日本舞踊を構成する要素のひとつである詞章と動きの関係についての分析を報告したい。また、こうした人文科学的な視点による研究とモーションキャプチャ技術とがどのように連携をとりうるのかを示したい。
日本舞踊の意味生成(創作=鑑賞)については、少なくとも次の6つの要素、(a)詞章、(b)詞章の意味、(c)背景となる物語、(d)詞章の意味から導き出される物語、(e)動きの意味、(f)動き、を考察する必要がある。そこで、本研究では、「娘道成寺」のクドキと呼ばれる部分において、この6つの要素がどのように機能しているかについてみてきた。その結果、6つの要素は、それらの相関によって振りが構成されていることを明瞭になり、単純とは言いがたい複雑なプロセスが存在することが判明した。それを「構造」と呼ぶことにした。
詞章と振りの関係を一種の構造として捉えることによって、(1)ごく単純な当て振りとみなされる個所でも、持つ意味はあらかじめ用意されているわけではなく、構造を経由した後に現れるというダイナミックなプロセスの存在がある。(2)このプロセスは、見る人によって、あるいは見るたびに異なるプロセスが取られる。(3)これまで知られてこなかった作品の意味を見出すことが出きる、という3つの可能性を考えられた。このようにプロセスを分析し、舞踊の構造を探ることは総合芸術としての日本舞踊を分析する際にも参照できると考えられる。
さて、以上は日本舞踊の振りの中でも意味がある部分に限ったが、人間の動きをデジタルデータとして記録できるモーションキャプチャはそれをまったく別の面から分析できる。これまでの先行研究によって、この技術が日本舞踊の研究に寄与することは間違いないだろう。本発表では、これまでの先行研究によるモーションキャプチャを用いた舞踊研究を検証し、当該研究におけるモーションキャプチャデータとの理想的な関係を考えていきたい。

プロフィール

早稲田大学大学院文学研究科芸術学専攻博士課程修了。文学修士。主な研究業績「ウィリアム・フォーサイスによる「複雑な対等関係」」(『演劇映像』第44号、2003)。ORCNANAプロジェクト:2005・2006年度ポスト・ドクター、研究課題「舞踊における言葉と動きの関係」、研究発表「日本舞踊の詞章と振りの関係についての分析の試み−『娘道成寺』の「恋の手習い」を例に−」(舞踊学会、2005.11、共)、「日本大学ORCNANAプロジェクトのモーションキャプチャを用いた舞踊研究」(立命館大学COEシンポジウム、2006.1、共)。舞踊学会・美学会所属。

発表者紹介および要旨
丸茂 美惠子 氏
内藤 浩誉 氏
安室 可奈子 氏
田口 文哉 氏
出羽 尚 氏
渡沼 玲史 氏
三戸 勇気 氏
篠田 之孝 氏
入江 寿弘 氏
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